大阪発!! BAND HIPHOPを提唱する韻シストが発表した2ndアルバム「FONKY & LOVE」 メジャーではなく、自身のレーベル"Middle tempo production"を設立してのリリースとなった今作は前作よりも確実にステップアップしている。さらにフィーチャリングには同じ大阪のアーティストが多く参加していたりと大阪に根付いた作品になっている。そんな彼らの中からMCのBASI、サッコン、FUNKYMICの3人に話を聞いた。ニューアルバムの話から大阪のシーンの話までじっくりと話してもらった。
__今作では全体的にリラックスした内容の印象を受けました。
BASI(以下:B):そうですね。曲と繋がってるかは分からないですが、レコーディングの雰囲気は凄く良くて、スタジオで出したアイデアとかを試したり、良い意味でチャレンジする事が出来たし、リラックスして制作する事が出来たので、その雰囲気がアルバム全体に出てるのかもしれないですね。
__そんなアルバム「FONKY & LOVE」のテーマとは?
サッコン(以下:サ):タイトルにも入ってるんですけど、"LOVE"って色々とあるじゃないですか? 友達に対する友愛だったり、家族愛、兄弟愛とか…、あと自分が持ってるスニーカーへの愛情だったり、もちろん恋人への愛も。そんな中でこれから会うべき人にも、オレらもこんなんやし、お前も前向いて頑張って行こうやって感じの愛も入ってますね。コンセプトとしてはそんな感じやったんですよ。今までメジャーでやったりしてきて、ある程度自分達も自信がついてきたっていうのもあって、まぁ自信はずっとあるんやけど、ビジョンがガンガンに見えてるんですよ。この後の事も考えてるし、そういう意味では余裕が出てきてるのかもしれないですね。だから、その余裕が楽曲にふんわりした感じを加えてるのかもしれないですね。別に脱力系とか柔らかい感じとかを意識して、やってる訳じゃないですよ(笑)。自然に空気みたいな感じで出てるだけだと思いますね。
__さらに今作ではバンドサウンドも前面に出てるように感じました。
B:そうですね。サッコンが言ったように、やりたい事は今までも出来てたんですけど、それがより一層明確になってきてるんですよね。それが制作の時にメンバーでの話し合いにも意見が飛び交ってて、「この所に有機的なクラップを入れたらどうだろう?」とかそういう話も出来て、よりバンドサウンドを意識したのかもしれないですね。
__じゃあ、今回はかなりメンバーで話し合った?
B:そうっすね。何回かミーティングを重ねましたよ。でレコーディングの時もみんなアンテナがビンビンに立ってるせいか、「こうした方がもっといいんちゃう?」とか「やっぱり元に戻した方がいいんちゃう?」とかディスカッションしました。でその判断も良い感じになってきてると思いますし。
FUNKYMIC(以下:F):オレらはバンドでHIPHOPをやってるんですけど、今や別にそんなに珍しくもないし、バンドでHIPHOPをやってるのなんて、どこにでもいると思うし…でもオレらの場合はそれとは全然違うと思ってるんですよ。言うたらB-BOYが7人おってやってる感じ。で、今年の2月くらいに前のギターが辞める事になって、どうするよ?ってなった時に前々から知り合ったギターのTAKUにサポートをお願いしたんですよ。でもずっとやってきたクルーの中で新しく入ってやるのって大変な事なんですよ。でもガッツリ波調があって出来たから、じゃあホンマにガッツリ行こうかってなったんですよ。その分TAKUも大変だったと思うんですけどね。でも今回の制作でも前からのメンバーかのように話し合う事が出来たから良かったと思います。
__人数多いし、レコーディング大変じゃないですか?
サ:これだけいるとレコーディング中に誰かがツボに入ったりして、レコーディングが止まったりする事があったんですけど、その時はみんなで「ガンバレ〜!!」ってなってますね(笑)。だから大変じゃないって言ったらウソになるんですけど、7人で作る奇跡みたいなのがあるんですよ。アイデアとかでもね。
__そんな今作ではフィーチャリングやゲスト参加などでBAGDAD CAFE THE trench townのマイケル☆パンチやAFRAだったりの地元大阪出身のアーティストが多く参加してますね。
B:特に大阪にこだわったっていうつもりもないんですよ。でも今まで一緒にやってきたりしてるから、また次もやろうやって話になる。クラブでたまたま会ったりして、話してて流れで一緒にやってる感じですよ。たまたまです(笑)。それに今回、「浮き草」って曲でtickってバンドのボーカルのno-booも入ってるんですけど、彼らは金沢ですしね。
__どんな経緯で一緒にやる事になったんですか?
サ:経緯を話すとムチャムチャ長くなるんですけど(笑)、まぁ人を通して仲良くなった感じですかね。是非一緒にやれるならやりたいねってずっと前から話してた。で、tick自身も大阪にライブに来る事が多くなってきてたんですよ。そこでオレらが設立したレーベルでのファーストっていうのもあったんで、集大成的なものもあったんで、これはいるやろって思って招集をかけました。こう遠くに離れてて、一緒にやりたいなって思うレベルで実際に動ける相手ってなかなかいないと思うんですよ。だからホンマ一緒に出来て良かったって思ってます。
__大阪では現在HIPHOPシーンが盛り上がりを見せているようにも思うんですが、他の大阪のアーティストは韻シストから見てどのように見えますか?
F:みんなメチャメチャかっこいいと思いますよ。「nocturn」って曲が今回は入ってるんですけど、その曲は大阪のMCのKN-SUN、GEBO、MONCHI、AFRAが参加してて、バリバリ言わしてる奴ら。ホンマに今大阪はおもろいと思いますよ。
サ:そう。メチャかっこいい奴が多いですよ。ビックリしますもん。多すぎて怖いくらい(笑)
__そんな大阪のシーンの中で韻シストはどんな位置でいたい?
B:そうですね…どんな位置でいたいっていうよりかは楽しくやれればいいかなって思う。僕が思うに大阪はピースな空間で誰が何をやってるとか、誰がデビューしてるとかしてないとか、誰がまだストリートで支持を得てるのかとかって関係なく、全員が対等なんですよ。この前もあるイベントで韻踏合組合とも初めて一緒にやる事があって、そこで意見交換も凄いしたし、フリースタイルも一緒にやったりして、気持ちの交換も出来たかなって思うんです。だからとりあえず向こうも思ってるかもしれないですけど、大阪は1つだし、色々な奴がおるけど、結局街で会えば「調子どう?」ってな感じだから、全員で上がってこうや、おもろい事やろうやってなってる。一緒にフリースタイルしようやって感じ。だから大阪のシーンの中で自分がおる事が刺激的やし、ラップやってて、幸せな事だって思う。今回MCバトルの予選に出場したんですけど、みんな来てたし、そこにおるだけで1つになれるっていうか…、「おまえ良かったよ」とか「お前のラップ凄いな。もうちょい聴かせてくれや」とかそういう事が1つのクラブで起きてて、凄い良い事だなって思う。大阪のMC達が集結して、1つになってるんじゃないかなって思いますね。
F:うん。オレ達はバンドでやってる。でも大阪って「あいつらバンドだから…」とかそういうのが全くないんですよ。一緒の音楽やってるから、一緒に出来たらいいなって思うだけなんですよ。もちろんオレも誰かのライブを見に行ってかっこいいなって思ったら、「今日良かったで」って言いに行くし、かと言って負ける気もせんなぁとも思いますしね。だから今の大阪はモノ凄く環境がいいなって思いますよ。
B:音楽だけじゃなくて、大阪発のしっかりと音楽とリンクしたブランドがあったり、韻踏合組合とかオレらもがっちりリンクしてるしね。
サ:結局、大阪は狭いもので長くやってるとどっかで繋がってくるんですよ。「あ〜あいつの友達なんだ?」って感じでね。だから敵対心みたいなのは全くなくて、むしろ機会があったら一緒に何かやりたい。自分らはバンドだからクラブによっては難しい所もあったりするんですけど、障害になるのはそれくらいの事でMCとして、同じアーティストとしては全く垣根みたいなものは無いと思いますね。
__では、今作から自身でレーベルを立ち上げてのリリースとなった訳ですが、なぜこのタイミングでインディーズとして再出発になったのでしょうか?
B:まぁ普通にメジャーとの契約が切れたっていうのがあるんですけど、ちょうどそのタイミングで前のギターが辞めるって話になって、それはバンドにとってもでかくて…、でこの状態でメジャーのフィールドで活動するのも失礼というか、良い仕事が出来へんやろうなって言うのもあったんですよ。でもバンドが終わる事はありえへんから、それにありがたい事にライブは常に入ってたから、まぁその時に今のギターのTAKUにサポートとして出てくれって言って、ライブをしてたんですよ。その頃には何となく曲も出来てきてて、メンバーそれぞれがその先の方向を考えてたと思うんですけど、ミーティングの時に自分らで何かをやっていくって話になって、メジャーにおっても、インディーズにおっても、どこにおってもオレらは一緒だから、メジャーじゃなくなって下に落ちるとかそんなんじゃなくて、このまま自分らの気持ちをKEEP ONして、自分らでレーベルをやれへんか?って…。そこからそのまま続けてもいいし、オレはメジャーがイヤって訳でもないし、インディーズもイヤとは思わない。どっちもどっちやと思う。だから自分らでレーベルを作って、どっちも見える所は見ながら、繋がる所は繋がりながら、そうやってやっていけへんか?って言ったら、満場一致だった。むしろレーベルを作って…って言うのは自分らもいずれ経験したかった事だし、自分らのレーベルから自分らが持ってる権利のCDを出す。ジャケットのアートワークとかも全部自分らの友達がやる。そういう活動が出来るんだったら、メッチャ面白いって事で…じゃあやろうよ!!ってなった。
__最初は大変だったんじゃないですか?
F:でもメジャーでやってた頃に比べて、例えばプロモーションにせよ、ライブにせよ、全てにおいて、規模だったり、チャンスが小さくなると思うんですよ。でもそれって逆に自分らにとってはチャンスだと思う。自分らで何かせなアカンっていうね。そのエネルギーって凄い重要やと思う。友達のお店とかに「CDを置いてくれよ」とか言ったり、そういうのって美しいっていうか、本当の意味でのプロモーションになると思うんですよ。そういう事が出来る位置でもあるんですよね。
サ:そういう事は大事にしていきたい。行ける所は行きたいですし。全てにおいてポジティブに考えてるから、楽しんで出来ると思う。
__そんな新しい気持ちで臨む東名阪ワンマンツアーもありますが、どんなものになりそうですか?
F:危険ですね(笑)。どれくらい危険かは見に来てもらって確認して下さい。生バンドで2枚使いをやってるかのような事をやったり、あたかもターンテーブルでやってるように聴こえますから。これはホンマになかなかいねぇよって感じだと思いますよ。特許でも取ろうと思ってるくらいですからね(笑)。
__では最後にそのツアーに向けて意気込みをお願いします!!
サ:オレ達はバンドなんで、見に来てくれた人には全然違う韻シストを魅せれると思う。それがみんなの前で出来るのが楽しみでしょうがないですね。
B:う〜ん…"FONKY & LOVE"っていうのを見に来てくれた人に直接伝えたいですね。今の韻シストを魅せれるゴール地点っていうか、CDを聴いてライブを見てもらいたいです。ええライブとか、次の日もずっと印象的やし、何か生活する上で原動力になるんですよ。僕は良いショーを見たりとか、良いラッパーを見たりとか、良いライブを見たりとか、その良いテンションがずっと続くんですよ。オレももっと頑張ろうとか、もっとかませるようにやろうとか、あいつもああなってるし、オレもそうなろうって…。やっぱり見てもらう以上、形はどうあれ、お客さんに見えへん力、閉ざしてしまったりするのを音楽で打破したい。社会に貢献じゃないけど、HIPHOPで、オレのRAPで、っていう感じで何かを動かしたいし、誰かを変えたいし、そういう思いでリリックを書いてきてるから、見た人が次の日も少し楽になれるようにしたい。え〜一言では無理でした。スイマセン(笑)
F:新しいアルバム出るっていうのもあるし、新しいプロダクションになったっていうのもあるし、新しいメンバーになったっていうのもあるし、何かまたイチから新たなスタートを切ってる訳だから、ここらでもう1回オレらはどういう奴やねんっていうのを見せたいなって思う。オレらはどう見てもギャングスタじゃないし、どう見てもバンドスタなんですよ。そうオレらはバンドスタラップなんです。だから俺らなりにやってきた事をライブには100%出したいから、がっつりやりたいです。
![]()
韻シスト
「FONKY & LOVE」
Middle tempo production
発売中
全14曲
韻シストLIVE TOUR 2006"FONKY&LOVE"
東名阪CLUB QUATTROワンマンツアー
12/1(金) at 名古屋CLUB QUATTRO
12/2(土) at 渋谷CLUB QUATTRO
12/16(土) at 心斎橋CLUB QUATTRO
韻シストオフィシャルHP
http://www.in-sist.com








